生徒小論文紹介
 今回は、NEET(Not in Employment, Education or Trainingの略、「職についていず、学校機関に所属もしていず、そして就労に向けた具体的な動きをしていない」若者を指す言葉)について生徒がどう考えているかを紹介します。 KGV14号の
トップに戻る
資料:仕事・通学しない若者52万人 03年厚労省まとめ
(2004年9月11日 朝日新聞朝刊)

 厚生労働省は10日、最近の雇用・失業動向をまとめた04年版労働経済の分析(労働経済白書)を公表した。15〜34歳の未婚の若者で、仕事も通学もしていない無業者は03年で推計52万人、フリーターは過去最多の217万人に上ることがわかった。無業者とフリーターを合わせると、この世代全体の約8%にあたる。白書は「経済社会の維持、発展という観点からも憂慮すべき問題」と指摘、対策の必要性を強調している。  若年層の無業者は今回初めて発表した。52万人のうち男性は6割強で、女性を上回った。年代では25〜34歳が約6割を占めた。02年より4万人増えたとしている。  フリーターは学校を卒業し、アルバイトやパート勤めの人などを集計、02年より8万人増えた。企業の採用抑制や即戦力指向の高まりによる就職難と、若者の就労意識の欠如とが増加の背景にあるとしている。  03年の完全失業率は5.3%と13年ぶりに低下した。しかし、雇用の内訳をみると、派遣社員や契約社員など「非正規雇用者」が1,504万人で全雇用者の28%と過去最高に。一方、正社員は3,444万人で同65%と9年連続で減少した。「専門性の高い人材が求められる一方、非正規雇用が増えて就業形態の多様化が進んでいる」としている。
「厳しい現状では仕方がないが、NEETはいるべきではない」派

 就職難と若者の就労意識の欠如とは、同じものではないと思う。就職難は、就職活動をして努力をしているが、今の不景気という世の中、仕事に就くことが難しいということだ。しかし、一方のフリーターの場合は、はじめから定職に就こうとはしていない場合が多い気がする。
 仕事をしない若者が悪いとは、言い切れないと思う。今の世の中の厳しい現状の中、就職はとても難しいことだ。その厳しい世の中で痛みを伴うのは、一般の働く人だ。税金ばかりを上げたりするだけではなく、この不景気自体を回復しなければ、これからも仕事に就けない若者が増えていくと思う。
  誰でも、結果が出なければやる気が起こらなくなってしまうものだ。だからこそ、頑張った人には結果が出るという世の中になってほしい。また、若者だけを悲観的に見ることはやめてほしい。いくら悲観的に見ても、これからの日本を背負っていくのは若者なのだから。少しでも若者が頑張れる土台を作ってほしい。 (2年Y.A)

 今、不景気と言われる世の中で「仕事も通学もしていない無業者」を出さないということはかなり無理なことだと思う。仕事がないというのも仕方のないことだし、働きたくても働けないという人も多いのではないだろうか。正社員として雇ってくれる会社が減少したのもフリーターを過去最多人数にしてしまった原因だと思う。
 しかし、フリーターとして自分で稼ぎを出している人たちはまだ良い方で、問題は15〜18歳のNEETの増加である。私の知り合いにもいくらかそういった人がいるが、皆一様に「今が楽、学校も仕事もめんどうだ」と言う。中には家庭の都合で学校に行けなくなった人もいるが、行けるのならばその環境を無駄にしてほしくないと思う。学校に行けば、勉強以外の様々なことも学ぶことができる。ある程度の忍耐力、集中力、礼儀など全て将来役に立つことばかりである。それに学校に行くことでやりたい事や学びたい事が見つかったら、就職のきっかけをつかむ事だってできるかもしれない。15〜18歳なんて、まだ自分探しの時期である。学校という場を有効に使い、社会に出る準備をしっかりするべきだと思う。そうすればNEETとなる人も少なくなるだろうし、やることがないのでフリーターにという人も減少すると思う。
 そしてもう一つ大切なのは周りの大人が放っておかないということだ。何もしていない若者を見て見ぬふりをしないでほしい。学校へ行くことの大切さ、働くということの必要性をじっくりと話し合うべきだと思う。そうすれば面倒だなどと言ってNEETに逃げる人も減少していくだろうし、将来就職できる若者も増えていくのではないだろうか。 (2年 E.F)

「NEETがいてはいけない」派

 NEETにもいろいろな人がいると思う。働いたり学習したりする意欲がなく、人に頼って生活している人もいれば、仕事に就けなかったりする人もあると思うのだ。しかし、年齢的に大人になっているのにもかかわらず、人に頼り生活している人は少し「恥ずかしい」という気持ちを今の自分の状態を見て思わなければならない。NEETは仕事も通学もしないのだから、もちろん人にお金の面、生活の面で助けてもらわないと生活できない。自分は働いていないにもかかわらず楽に生活できるのだ。自分の楽のために人に働いてもらうのはとても自己中心的だと思うし、周りの人に迷惑をかける。「働かざる者食うべからず」と言うように、周りの人もそんな態度を許しては本当にはその人のためにならないのだ。
 私はNEETにはなりたくないと思っている。それは、私の親のことを考えたからだ。今までも私たち子供のためにたくさんのお金を自分で働いて出してくれた。大人になってまでもそんな親に迷惑をかけたくない。それどころか、大人になってお金を稼げるようになったら、親をサポートしなければいけないなと思うのだ。だから職に就いたりして自分で生活を送っていくことは大切なことだと言える。自分のためにだけでなく、周りの人のためにも働く気持ちをもたなければいけない。 (1年 A.I)

 私は、仕事も通学もしていない無業者はいてはいけないと思います。就労に向けた具体的な動きをしているのならまだしも、していないのなら、ただだらだらと毎日を過ごしているだけだと思います。最近多いのは、「やりたいことが見つからないし、分からない」という人たちですが、それはいつまでも受け身で待っているのだと思います。自分から、何に一体向いているのか、いろいろなことに挑戦するべきだと思います。何もせず、「職がない」と言っているのは、自分の行動力のなさだと思います。とりあえず、資格を取得したりして、雇ってもらえるような人材になるなど努力することが必要です。 (1年 N.O)

 私は「仕事も通学もしていない無業者」の存在について否定する。今の世の中、仕事もせず、学校にも行っていないというのはあまりにも無責任だと思う。何もせずただ漠然と生活するのは、一生懸命働いている人にも失礼だし、職に就いていないとしても何か社会に役立てることをしないといけないと思う。何もしないで生きていこうなんて、世の中そんなに甘くはない。
 それでも働きたくても仕事がなくて働けないという人も多いと思う。そのような人たちは、今の就業形態をよく理解した上で仕事を探した方がいいと思う。専門性の高い人材が求められているのなら、何かの資格を取ってみるとか、様々な方法があると思う。自分の得意な分野で勝負してみるのもよし、趣味を延長してみるのもよし、色々な方法で仕事を探してみたらよいと思う。とにかく就職する意志がないというのは一番いけないと思う。今は大人で仕事をもたないというのは子供以下だと思う。子供でさえ勉強という仕事をもっているのに大人が何もしないのではどっちが大人なのか分からない。子供たちに大人の立派な姿を見せるという意味でも職に就いて仕事をするということはとても大切なことだと思う。
 だから私はNEETの存在を否定する。 (2年 T.M)

 私はNEETを否定します。理由は二つあります。一つに、この若いと言われる世代(15〜34歳)で働くこともせず、勉強もしていないというのに疑問を感じるからです。NEETの人たちは普段何をして過ごすのでしょうか。就労に向けた活動もしていないという人は自立して生活することができるのでしょうか。
 次に、働かない人たちは親に頼って生きているのではないかという印象をうけるからです。収入もないのに一人で暮らすことなどできるはずがありません。誰かに援助してもらわなければいけません。親に頼ってばかりで生きていると最終的に困るのは自分です。今、働いて貯蓄をしたり、知識を身につけようとしないのは将来を見ることができていないからでしょう。
 以上が私のNEETを否定する理由です。どちらにも共通して言えることは、「自立しようとしない」ということです。将来を考えて、NEETという存在はできるだけ少なくするべきです。 (2年 C.K)