国際交流Book Review 第1回
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ここでは、世界の様々なことについて書いてある本を紹介します。第1回の今号では、「常識の世界地図( 21 世紀研究会編、文春新書  \819 )を紹介します。
 世界にはたくさんの民族があり、たくさんの宗教があります。それぞれが独自の文化をもっており、その文化によって「常識」は様々に異なっています。この本の中に挙げられているのは、「挨拶・身振り」「作法・マナー」「食のタブー」「民族性」「大人と子供の境界」「数や色」「宗教をめぐるトラブル」など、思わず「へぇー」とうなってしまうような様々な「常識」です。
 例を挙げましょう。みなさんは相手の言っていることに同意するとき、首を縦に振りますよね?ところが、ギリシャではそのとき首を左右に揺らすのです。ブルガリア・インド・パキスタンにも、同様なことがあります。イスラエルでは、私たちにとって「本当か?」を表す、頭を斜めに傾ける仕草が「同意」を表します。(第1章より)
 また、特に宗教にこだわりのない日本人は、イスラム教徒が豚肉を、ヒンズー教徒が牛肉を食べてはならないとすることを「非合理的」「非論理的」と考え、中にはこっそりそれらを食材に混ぜて彼らに食べさせ、「ほら、食べられるでしょ」と得意になる人がいるかもしれません。ところが、もしこれをしてしまうと、相手のイスラム教徒・ヒンズー教徒にとっては、まさに「神に背いた」こととなり、自分が天国に行けない人間になってしまうのです。相手は激怒し、場合によっては食べさせた人間の命の保証はありません。(第3章より)
 自分たちの価値観で全てを判断し、相手のもっている「常識」が自分たちと違うからといってそれを否定することは、国際理解の考え方とは全く相容れません。この本は、みなさんが将来世界で活躍するようになったときに、あるいは外国からお客さんを招くときに知っておくべき「常識」を教えてくれます。一度読んでみてください。