若者言葉は人間関係を希薄化させる?
  今回の小論文その1は、10月の総合的な学習の時間に行われた「以下の投書に対するあなたの意見を、肯定あるいは否定のいずれかの立場を明確にした上で、述べなさい」です。
 なお、読みやすいように一部言い回しを変えてある部分もありますので、あらかじめ御了承ください。
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資料引用先:毎日新聞の投書欄より  若者言葉は人間関係の希薄化助長   男性23才(福岡市)
 7月28日本欄に「若者言葉は独自の文化」という投稿がありましたが、私は賛同できません。
 若者言葉にみられる他者への尊敬・配慮を欠いた言い回しや、時と場合、相手を考慮せずに発することは、高度の精神活動を表す文化としての言葉とは思えません。若者同士、仲間内ではうまく機能しているのでしょうが、それ以外ではむしろ、現代の家庭、社会の、人と人との結びつきの希薄化を助長しているように思えます。環境に順応するだけでなく、より良い方向へ進まなくては進化とは言えないのです。
 尊敬語や謙譲語に見られるように、本来の日本語は、他者への心遣いが際だつ素晴らしい言葉だと思います。若者である我々は、この、人と人とのつながりを大切にした言葉を使うことで、現代の家庭、社会のマイナス面を変えていくべきではないでしょうか。

 私はこの男性の意見に賛成だ。確かに、この男性の言われるように、若者言葉には他者への尊敬・配慮を欠いた言い回しや、時と場合、相手を考慮せずに発するということがみられる。私は、学校や塾で先生に対して敬語を使わずに話している人を見かけたことが何度もある。
 また、何かしら言葉を短くして話す傾向がみられる。どんな言葉でも略して言えばいいというものではない。テレビなどで、都会の若者が発言しているのを聞くと、聞いただけでは何の事を言っているのか分からない時がある。また、言葉を短くすることで、余計にその言葉が強い意味をもつような気がする。「ウザイ」などがそれだ。もとから良くない言葉だが、余計に聞こえが悪い。
 日本語には、尊敬語や謙譲語がある。確かに、時代の流れで新しい言葉はつくられていかざるを得ないだろう。しかし、私たちはこの男性の言われるように、「人と人とのつながりを大切にした言葉を使うこと」を心がけていかなければならないと思う。  (3年  M.S. )

 私はこの投書の意見に賛成です。誰かが日常的に使っている言葉は、とても言いやすく変えられているものが多く、いざ人の前で話をする時など、自分の使える言葉が少なかったり、尊敬語と謙譲語の違いが分からなかったりして、相手に伝えたいことが思い通りに伝わらないときが多くあるからです。
 もちろん、若者言葉で、仲間同士の話が盛り上がったり、もっと信頼関係がふかまったりすると思います。最近では普通になっている略語も、流行に敏感な若者からというのがほとんどです。話すときも、言葉が略され短くなっているので、スムーズに言うことができます。
 しかし、そういう現代だからこそ、言葉一つひとつを大切にしていかなければいけないのではないでしょうか。若者言葉がここ近年、社会に根付いてきていますが、会社や大勢の人の前では、そんなものは一切通用しません。若者も、いつまでも若者ではいられません。次の世代に残していく言葉として、やはり若者言葉は恥ずかしいものです。今の私たちが、本来の正しい日本語を残していくために、日常使う言葉を容易に短く話すのではなく、もっと言葉を選びながらゆっくり話すことが重要なことだと思います。( 2年  N.S.)

 私は若者言葉をこのように一様に否定しようとは思わない。なぜなら私も日頃からその言葉を使っている人間の一人だからだ。確かに最近では、先生や親、先輩などに対して尊敬語や謙譲語を全くと言っていいほど使わない人もいる。が、それがごく一部であるということも忘れないでほしい。
 むしろそういった目上の方が、若者言葉でも構わないような雰囲気、そぶりを見せているようにも思う。ある程度の威厳や距離をもって交流していれば、若者側も自然と尊敬・謙譲語で話をするのではないだろうか。現に仲間内と目上の人とで話し方を使い分けている人はたくさんいる。
 それに、この意見ほど若者言葉は悪いものではないと思う。たとえ仲間内であってもお互いに気を遣ったり少し遠慮した言い回しをしたりするし、若者の間では尊敬・謙譲語で話すとやけに相手と距離を置いているようで好まれない。最近では初対面であっても若者言葉で話すこともあるが、それによって相手との距離が一気に取り除かれてすぐに仲良くなれたりする。
 また、若者言葉と尊敬・謙譲語とうまく組み合わせることで、相手にほどよい親近感を与えることもある。このように、若者言葉というものは使い方次第では尊敬・謙譲語よりも好印象を与えるし、日本人特有の「他人行儀」な雰囲気を取り除いてくれる。そういった意味では若者言葉は今までの日本の堅苦しい雰囲気を変えることのできる立派な「新文化」であると言えるのではないだろうか。 (2年 E.F.)